ツール・資料
1. YouTubeビデオ
看護師の関わりを中心にした管理を目指すのであれば、看護師はそれを実践するための十分な知識が必要です。看護師向けのワークショップを基にYouTubeのビデオを作成しました。是非見てみてください。YouTubeのサイトから直接アクセスしたい方は、検索のキーワード:
「術後鎮痛管理 Part1」、「術後鎮痛管理 Part 2」または「術後鎮痛管理 Part 3 」
を入力してください。
動画が少し長いと思われるかもしれませんが、100人以上の看護師のワークショップで洗練された内容になっています。簡単なところから始めて、徐々に難しいことを紹介しているので、必ず全部わかるようになっています。最後まで見れば、メモを取らなくても理解でき、必要な知識がつくと確信しています。
術後鎮痛管理 Part 1
術後鎮痛管理 Part 2
術後鎮痛管理 Part 3
「術後鎮痛管理 Part 1」の動画では、急性疼痛である術後の痛みの特徴について説明しています。痛みの評価に役立つNRSスケール(Numeric Rating Scale)とその効果的な使い方についても話します。
「術後鎮痛管理 Part 3」の動画では、看護師の関わりを中心とした術後鎮痛管理を紹介し、多角的鎮痛管理の実践も紹介しています。実際例を見ながら、術後鎮痛管理アルゴリズムを見て、看護師は自ら初期対応ができるようになります。ビデオを見て、すぐにでも病棟でシステムを導入したいと言う看護師がたくさんいました。実現するといいですね。
「術後鎮痛管理 Part 2」の動画は鎮痛薬についてです。身近な薬剤でありながら意外と各薬剤の作用機序と副作用がよくわかっていないようです。ビデオでは、それぞれの特徴と実際の術後鎮痛管理における臨床の位置付けについて話します。イラストとアニメーションを使いながらわかりやすく鎮痛薬のことを説明しています。
2. 「痛みは数字で」のポスター

主観的な体験である痛みを評価するのは難しいです。安静時と体動時の痛みをNRSスケールで評価するのが望ましいですが、患者の理解度により10段階で評価するのは、うまくいかない場合があります。評価の仕方を何度か説明することで、できるようになります。その補助道具として患者向けに「痛みは数字で」というポスターを作りました。安静時と体動時の痛みの違いと、治療の目的が患者にわかりやすく説明してあります。ポスターは病棟の壁に貼るだけでなく、入院時にA4サイズに印刷したものも渡しておくと、術後の痛みについて患者と数字を使ってコミュニケーションしやすくなります。是非、使ってみてください。
3. 術後鎮痛管理のアルゴリズム(4種類)(慈恵第三病院・河北総合病院)
多角的鎮痛管理に基づいたアルゴリズムは、全部で4種類あります(基本・硬膜外麻酔・iv-PCA・持続神経ブロック)。それぞれの鎮痛管理方法に合わせてあり、わかりやすいように色が変えてあります。もちろん内容も多少違っています。個別に調整した多角的鎮痛管理なのです。術後鎮痛管理経過表も色を合わせ、見ればすぐにわかるようになっています。
ここにあるアルゴリズムは慈恵第三病院と河北総合病院で使っているものです。置いてある鎮痛薬、慣れた鎮痛管理方法に応じた内容になっています。別の病院では、その病院の内容に合わせて変更することももちろんできます。絶対的なものではなく、状況により変動するものだと理解してください。
画像上にマウスのカーソルを合わせると、アルゴリズムの特徴が表示されます。
慈恵第三病院のアルゴリズム
河北総合病院アルゴリズム
ご自由にお使いください。内容の調整が必要であれば、tomaszpopm@gmail.com へ
4. 術後鎮痛管理経過表のエクセルチャート
各術後鎮痛管理のアルゴリズムに応じて4種類の術後鎮痛管理経過表があります。エクセルチャートが該当するアルゴリズムと同じ色にもなっています。項目は、それに応じたアルゴリズムを考慮しながら作られています。例えば、硬膜外の経過表では、安静時と体動時のNRS、硬膜外の流量設定、PCAの使用、レスキューの内容、離床の状態、副作用などが記録されます。その記録は、コミュニケーションツールとして使われていて、看護師同士の申し送り、麻酔科からのアドバイスを求める時に役に立ちます。患者にとって一番重要なのは、痛みが我慢できない状態になる前に早期対応をすることです。
慈恵第三病院のエクセルチャート

河北総合病院エクセルチャート
ご自由にお使いください。内容の調整が必要であれば、tomaszpopm@gmail.com へ